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横浜中華街をもっと知ろう〜中国に関する豆知識〜

グルメ

2015.10.01

知ればもっとおいしくなる!中国酒の世界

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「中国酒」というと、茶色い紹興酒を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。中国酒には多くの種類があり、紹興酒はそのうちの1つにすぎません。
紹興酒は、中国酒のなかで「黄酒」という種類に分類される醸造酒です。ほかにも白酒や果実酒、薬酒などがあり、それぞれの特徴に応じて、中国ではさまざまなシーンで楽しまれています。
ここでは、知っているようで知らない中国酒の世界をご紹介します。知れば知るほど、飲んでみたくなるお酒ばかりです!

紹興酒だけじゃない中国酒の種類

中国酒は、製造方法により醸造酒、蒸留酒、混成酒などに分類されます。日本酒のように麹を用いて醸造させる醸造酒タイプの中国酒に「黄酒」があります。茶色に近いような黄金色が特徴です。
「老酒」も日本でよく知られる中国酒ですが、「黄酒」のひとつに分類され、「紹興酒」を長い期間熟成させたものを指します。お酒の名前は違っていても、同じ「醸造酒」なのです。
それでは、中国酒の主原料の違いを見てみましょう。
「紹興酒」は、浙江省紹興市で昔から作られてきたお酒で、うるち米と麦麹を主原料に、甘草やミカンの皮を乾燥させた陳皮、シナモンなどを混ぜ、香り高く仕上げてあります。
また、世界三大蒸留のひとつである「白酒」は、とうもろこしや小麦、米を原料とし蒸留させて作る無色透明なお酒。アルコール度数は高めで、まろやかな味わいが特徴です。
そして「薬酒」は、薬効成分を求めて作られ、黄酒や白酒に朝鮮人参のような漢方薬を漬け込んだもの。「果実酒」は、杏露酒や桂花陳酒などフルーツや花の風味をつけた甘い香りが魅力です。

中国酒の楽しみ方

本場中国では、種類によって飲まれるシーンが選ばれているとか。乾杯は白酒で、食事中には黄酒を飲むことが多いようです。
乾杯のときは、小さなグラスに入れた白酒を一気に飲み干します。香りもよく、アルコール度数が高めなので、食前に飲むお酒としてぴったりです。黄酒は、もう少し庶民的で気軽なイメージ。料理との相性もよいので、そのまま食事中に飲むのはもちろん、料理の隠し味として使うこともあります。

氷砂糖を入れて飲むのは日本だけ?

老酒や紹興酒に、氷砂糖やザラメを入れて飲むのは、中国では本来はNGなこと。昔の中国では、自家製のお酒に氷砂糖を添えて贈る習慣がありました。
この習慣は、「自家製のお酒でおいしくないかもしれないので、お好みでこのお砂糖を入れてどうぞ」という謙遜の気持ちを表したものだそうです。そのため、添えているだけで実際には入れずに飲むのがマナーでした。
しかし、日本には、その本来の意味までは伝わらなかったようです。氷砂糖が添えられていたので、入れて飲んでみたらおいしかった……これが習慣としてそのまま残っているのかもしれませんね。

中国酒に合う料理

黄酒は、食中酒として愛されている中国酒なだけに、どんな料理にもよく合います。なかでもおすすめの料理は、北京ダックや豚バラ煮込みなど、こっくりとした味噌味の濃い、油っこい料理です。黄酒はボディのしっかりとしたふくよかな味わいなので、こってり味の料理にも負けません。お互いの個性が融合し、すっきりとおいしくいただけます。
白酒は、キレのよさと香り高いまろやかな味わいが特徴的。そのため、麻婆豆腐や担担麺など、ピリ辛でコクのある料理にぴったりです。シュウマイやカニ玉のように比較的、繊細な味の料理も、クセのない白酒ならお互いを引き立て合うのでおすすめです。
甘い香りの果実酒なら、食後のくつろぎのひとときに飲むのもいいですね。薬効成分の溶けだした薬酒も消化が促されて、食後に良さそうですね。

中華料理は中国酒で楽しむ

中国酒にはさまざまな種類があり、飲むシーンやいただく料理によってチョイスの仕方も異なります。中華料理を食べるなら、やっぱり中国酒を合わせるのがおすすめ。料理に合う中国酒を選べば、いつもの中華もワンランクアップするかもしれません。
お互いを引き立て合う組み合わせを自分で見つけるのも楽しいですね。中国酒と中華料理のマリアージュを、もっと楽しみましょう!

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