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横浜中華街をもっと知ろう〜中国に関する豆知識〜

知識

2016.02.01

ラーメンだけじゃない!中国生まれの日本食

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ラーメンの起源が中国にあるということをご存じの方は多いのではないでしょうか。しかし、中国発祥のものでありながら、これぞ日本、和の食べ物というイメージの強いものがほかにもあるってご存じでしたか?

味噌汁の具に冷ややっこ。そんな和食の定番は中国から

豆腐発祥の地は、中国とされています。 しかし、いつ豆腐が誕生したのかについては諸説あります。16世紀の中国の書『本草綱目』の中に「豆腐は、漢の淮南王劉安に始まる」と書かれていることから、その起源は紀元前2世紀だとする説。また、豆腐について書かれた文献が唐の時代(618~907年)以降まで何もないことから、唐代の中期という説もあります。はっきりしたことはわからないまでも、豆腐はとても古い歴史を持ち、長く愛されてきた食べ物であることが伺えます。
日本へは中国に渡った遣唐使たちによって伝えられたとされています。書物による記録をさかのぼると、寿永2(1183)年。奈良春日大社の神主の日記に、お供物として「春近唐符一種」と書かれていることから、奈良・平安時代には食べられていたといわれています。本格的に、庶民の食べ物として取り入れられるようになったのは江戸時代。天明2(1782)年に刊行された豆腐料理の本「豆腐百珍」が出版され、大ブームになったとか。
そうして豆腐は多くの日本人に愛されるようになりました。優れた健康食品だということもあり、今や日本の食卓には欠かせない存在ですが、麻婆豆腐など中華料理でも豆腐を使った料理は定番ですね。

もとはスープだった羊羹(ようかん)

室町時代の茶席には、「点心」と呼ばれる定時の食事以外の軽食がありました。その中に「羹(あつもの)」という汁があります。この「羹」のルーツが中国料理「羊の羹」で、要は羊のスープです。禅宗文化とともに日本に入ってきました。
「羹」は具材によって実にさまざまな種類があり、その中のひとつに「羊羹」がありました。しかし、当時の日本は肉類を食べることが禁止されていたため、麦や小豆など羊の肉をかたどったものを入れて食べていました。
そこから甘い羊羹に変化させてしまうというのが日本人のおもしろいところです。羊の肉の代用として小豆が使われたことから、甘味としての羊羹の原型が誕生したといわれています。甘味にまで転換させるなんて、驚くほどの発想力です!

食べ物だけじゃない、お箸もFROM中国です

食事に欠かせないお箸。お箸の使い方を子供のころから徹底して教わってきたため、日本のものかと思っていましたが、実はお箸も中国から。飛鳥時代、「神の器」として竹製のピンセットのような箸が伝来されたとされています。中華料理店に行けば、テーブルセッティングでれんげと一緒にお箸が並んでいるのを見かけます。取り箸も兼ねているので、ターンテーブル上の大皿料理も取りやすいように、日本のお箸よりは少し長めになっていることが特徴です。そんなところに改めて注目してみると、中国でも日本でもお箸は楽しい食卓の重要なアイテムだと言えますね。

独自の文化に発展させることが得意な日本人

中国発祥のものだけでなく、インド料理を元にイギリスで生まれたカレーが独自の発展を遂げてカレーライスになったように、日本人は海外で誕生したものを取り入れ、日本独自の文化に発展させていくことが得意なのだということが少し調べるだけでもわかってきます。ルーツも踏まえて、食文化を見ているとおもしろい発見がたくさんあります。横浜中華街で見かけるさまざまな食べ物がどんなルーツで誕生したのかを調べてみると、横浜中華街散策がもっと楽しくなるでしょう。

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