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横浜中華街をもっと知ろう〜中国に関する豆知識〜

知識

2015.11.01

中華包丁を使いこなして中華料理の達人に迫ろう!

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料理番組ではおなじみの、ほぼ長方形の形をしている中華包丁。でも、マイ包丁として所有している人は、なかなかいないのが現実かもしれません。
たしかに、大きくて重くて扱いづらそうな印象があるし、当たり前ですが、中華包丁ではなくても中華料理はできます。でもその一方で、1丁で何役もこなすことができる万能な道具という評価もあるのです。興味はあるけれどなかなか手が出せないという中華包丁。購入前に、まず歴史や使い方などの基礎を知っておきましょう。

中華包丁の歴史と種類

人間が鉄を利用するようになったのは紀元前3000年ごろ、鉄の道具を作るようになったのは紀元前2500年ごろのことだといわれています。それ以前(あるいは製鉄技術をもたない時期)は、石器によって切ったり削ったりをしていたわけです。
中東・西アジア地域から広まった鉄の文化が、中国を経由して日本へ渡ったのは紀元前3世紀ごろ。つまり、そのころすでに中国大陸では、鉄から作られる包丁が生まれていたと考えられます。
日本では、出刃包丁、菜切り包丁、刺身包丁というように、素材や調理法に合わせて細分化されていった包丁ですが、中華料理では1丁の包丁ですべての調理をこなすことが主流になりました。これは、1つの道具で複数の用途をまかなうという「一器多用」という中国ならではの合理的な考え方をあらわしているのかもしれません。

中華包丁の種類

どんな素材や調理法でも、1丁の中華包丁でこなしてしまうのが中華料理の特徴です。でも、1丁あれば事足りる中華包丁も、いくつかの種類に分けることができます。
刃の厚みによる分け方は以下の3種類です。
薄刃
一般的な中華包丁と呼ばれるもの。肉や野菜など食材全般を切るのに用います。
厚刃
薄刃より厚みがあり、魚や鶏を骨付きのまま叩いて切るような調理に用います。厚みや使い方は日本の出刃包丁に近いでしょう。
骨切り用
豚や鶏など、硬くて太い骨のある食材をさばくときに用います。
素材による分け方は、ステンレス製と鋼製の2種類です。プロの中華料理人は鋼製の中華包丁を使う人が多いようですが、これは研ぐことによって切れ味をキープできて、包丁自体の重みで切る以外の調理法にも使いやすいためだといわれています。一方、ステンレス製は鋼に比べて軽く、錆びにくいために手入れが楽という利点があります。

くれぐれもケガにご注意を

横浜中華街には、近隣のプロ御用達からお土産用の簡易なものまで、中華料理関連の道具が手に入ります。普段は見慣れない中華料理用の道具が並ぶ店先は、観光スポットのひとつにもなっています。こうした店には、プロ用の大きくて重いものはもちろん、お土産や一般家庭向きの小さなサイズの中華包丁も揃っているので、実物を自分の目で確かめてみることをおすすめします。
「一器多用」といわれるように、中華包丁はそれ1丁でいろいろな素材の処理が可能です。それだけに中華包丁の能力を発揮させるには、熟練が必要となることも事実。大きさや重さに慣れないうちは、ケガをしないようにご注意ください。

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