世界チャンピオンの本格中国料理店

横浜中華街をもっと知ろう〜中国に関する豆知識〜

うんちく

2015.08.01

実は知らない人が多い?「点心」と「飲茶」の違いとは

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「点心を食べに行こう!」「飲茶が食べたい!」など、普段何気なく使っていますよね。しかし、「点心」と「飲茶」は違う意味をもっています。中国の伝統的な飲茶文化をもっと楽しむために、中国の人たちが、どのように飲茶の時間を楽しんできたのかをご紹介します。

中国茶と一緒に味わう「飲茶」の時間

飲茶とはその文字のとおり、中国の広東省・香港・マカオを中心に行われている、中国茶を楽しみながら点心を食べる伝統的な習慣のことです。
飲茶の習慣は、唐の時代から始まりました。当時の中国には、飲茶を楽しむために茶館・茶居・茶室と呼ばれるお茶屋さんが続々と登場し、流行になっていました。
そのとき、お茶うけとして出されていた干し果物や野菜の種などの茶菓子が、後の時代に発展し、今の点心が誕生したといわれています。
中華料理店に行って飲茶を注文すると、お店によってサービスは異なります。活気のある飲茶の時間を楽しみたいなら、やっぱりワゴン式サービス! おいしそうな点心が入った、アツアツのせいろをのせたワゴンが店の中を巡回します。そのワゴンを呼び寄せて、自分が食べたい点心を卓上に移動させます。
混雑する時間帯は、ワゴンがなかなか自分の場所にまわってこないこともあるので要注意。その場合は、注文式の飲茶で食べたいものをオーダーしましょう。

中国茶について

ワゴン式のお店でもオーダー式のお店でも、まずは中国茶の注文を聞かれます。中国茶にはたくさんの種類があり、初心者はとまどってしまうかもしれません。
数名で行った場合、一人ひとりが1種類を注文する必要はなく、みんなで1種類のお茶を選んで分けるのが一般的です。でも、多人数で出かけるなら、せっかくなので数種類のお茶をオーダーするのも楽しいですよ。

代表的な中国茶の種類

中国では、地域によって好まれているお茶が異なります。日本では、ウーロン茶の一種である「鉄観音茶」や、「プーアール茶」などは有名ですよね。
また、香港人が飲茶の時間にもっとも好む中国茶は「ポーレイ茶」やウーロン茶の一種である「寿眉(サウメイ)茶」。日本人には、ジャスミンティーの一種「香片(ヒョンピン)茶」がおすすめです。
中国茶は、茶葉によって効能や成分が少しずつ異なります。ダイエットに向いているもの、目の疲れを和らげるもの、風邪のひき始めに飲むとよいものなど、さまざまです。少しだけ中国茶の勉強をしてから飲茶に行くと、楽しさは何十倍にも広がります。

お茶を飲むのときの「洗杯(サイブイ)」について

伝統的な様式を取り入れたお店に入ると、お茶と一緒に大きな空の容器が出てくる場合があります。これはお茶の殺菌効果を利用して、自分が使う食器を洗うための容器です。この作法を「洗杯(サイブイ)」といいます。
ただこれは、必ず行わなければいけない作法ではなく、抵抗がある人は省いてもかまいません。せっかくなので、中国飲茶の伝統的な体験してみたいという人は、取り皿、レンゲ、ハシなどにお茶をかけて殺菌しましょう。その後、手持ちのティッシュで拭きとります。

飲茶のマナー

朝に飲茶に行うことは「早茶」と呼ばれています。飲茶は基本的には朝から15時くらいの時間帯に行われることが多く、夜に行われることはあまりありません。
しかし最近では、夜に飲茶を食べる「夜茶」が登場したり、24時間営業の飲茶専門店が登場したりと、現代的なスタイルへと変化してきています。
見慣れない食器が出てきたり、「洗杯(サイブイ)」という作法があったりしますが、飲茶は「点心」と「中国茶」を一緒に楽しむもの、ということさえ知っていればOK。あとは自由に楽しく、おいしく味わいましょう!

参 考

記事で紹介している通販商品やレストランのコース等は掲載当時の内容となります。
最新情報につきましてはオンラインストアや各グルメサイトをご参照ください。
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